思い立ったが吉日と知り合いのコネを利用し、数日後に鯖江へ行く段取りをした。
オープンファクトリー化する事によって弊社が抱える課題を解決する糸口になるのか?
これを頭に入れつつ各企業様を見学させて頂く。
本来ならRENEW(https://renew-fukui.com/)開催日に行きたかったが、
予定がつかず、開催日前日にお邪魔する事に。
ここ、うるしの里会館に車を停め徒歩で各企業様へ。
(株)土直漆器を訪問
最初に目指すは、漆器づくりをされている土直漆器(http://www.tsuchinao.com/)さん。
本社の横には、最近建てられた自社製品販売店が。
10時過ぎにお邪魔したら既にお客さんが居られる。
「本来なら地元の人ですらこの地域には用事も無いのに来ることは無かった。
でも今(RENEWに参加後)は、こうしてわざわざ足を運んで商品を買いたい
と言って頂ける人たちがいる。その為にこの店舗を作ったんです」
と教えて頂いた。
作る産地から売る産地へと変化を目指して。
本題の作業現場を見させて頂く(写真は一部モザイク処理)。
土田社長に漆器づくりの基本をお聞きするが、説明がわかりやすく手慣れておられる。
オープンファクトリーを通して、分かりやすい説明方法を試行錯誤したと。
各担当の職人にもそれぞれ自分の持ち場の説明を任せる方針にされている。
これが後輩育成にも繋がっている。
土直漆器の職人さんが若いことに驚く。年齢も20~40歳の方が多い。
分業が多い漆器業界の中で、土直漆器さんは一元で作業できるのが強み。
そこが1つの魅力として若い人たちを引き付ける様だ。
「作業風景を見られて嫌じゃないですか?」
と、職人の方に聞くと
「はじまった当初は嫌でしたが今では慣れましたし、
(来場者が)驚いてくれる表情が励みにもなります」
との返答を頂いた。
社長さんがこう言われた言葉が記憶に残っている。
「漆器は高いんです。その高価になってしまう理由をお客さんが見学の中で実感して頂ける。
(価格に)納得して商品を手に取ってもらい、大切に使って頂ける事はありがたい事です」
これがオープンファクトリーの1つの効果なのかと私は実感した。
その話を聞く私の隣で、同行者が嬉しそうに漆塗りタンブラーを購入していた。